弁護士ブログ
女性総合法律事務所ラレーヌビクトリア
安保法制について
平成28年3月19日、福岡県弁護士会主催の安保法廃止を求める市民集会が開催され、会場に入りきれない程多くの市民が駆けつけ、安保法に対する不安の大きさが伺えました。
外交・防衛問題のエキスパートである講師の元内閣官房副長官補の柳澤協二氏は「安保法制とどう向き合うか」と題し、昨年強行採決された安保法制によって戦闘リスクやテロの標的となるリスクが高まっていると指摘し、中国との関係については、中国が攻めてきたらなどと言う人がいるが、冷静に考えて、中国が日本やアメリカと戦争をするわけがない、中国が戦争をして兵士を犠牲にしたら、中国の国民は黙っていない、そうなれば、中国の政権は転覆するだろう、経済的にも大国化した中国がワザワザ自国の政治体制の土台を覆すような愚かなことをするはずがないと語りました。
また、尖閣を中国が攻めてきたら、戦って尖閣を取り戻すと勇ましいことを言う人がいるが、じゃあ、誰が尖閣に行って戦うのか、自衛隊員は金もらってるから戦争に行って死んで当然なのか、金いらないから自衛隊やめると言ったら、その勇ましいこと言った人は自分で行って戦う気があるのか、そんな気持ちもなく、リアル感もないまま、軽く戦争を語っている、老人が若者に死ぬことを強制する権利があるのかと厳しく指摘しました。
日本が戦争のリスクを避けるためには、軍事力の増大や海外派兵ではなく、日本ブランドを構築することが重要で、特に、敗戦の廃墟から復興した国、そして戦後1人の外国人も戦争で殺していないという平和の国というブランドは平和の実現にもっとも有用であると提言しました。
フランス、ベルギーでのテロの発生は、武力行使という支配的な行動による抜本的な紛争解決の困難性を物語っており、外交と話し合いによる解決こそ、恒久的な平和構築手段であると考えます。
集団的自衛権の行使は、日本でのテロの発生リスクを格段に高め、アメリカの起こす戦争に巻き込まれれる危険性を格段に高めるものであり、東アジア地域の恒久的平和構築手段として不合理だと思います。
安保関連法は廃案にする必要があると思います。
第二次世界大戦でアジア太平洋沖地域で3000万人の命が犠牲になったのは、つい、76年前のことです。
日本国民は、今一度このことを思い起こすべきだと思います。
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