弁護士ブログ

女性総合法律事務所ラレーヌビクトリア

「公害を克服なんてしていない!」

「きれいな空気を取り戻し健康を守る会」の皆様とご一緒に(ちなみに私はその会の世話人をさせていただいております)、「夜の工場地帯を体感しよう」という企画を組み、今日夜10時ころ、宿泊していた亀の井ホテル小倉店から実際に夜の工場地帯へ歩いて向かいました。体感ツアーに参加されたメンバーには、公害認定患者さんが大勢おられました。

※公害認定患者さんとは、「公害健康被害の補償等に関する法律」における認定患者さん(指定地域に一定期間以上居住または勤務し、指定疾病にかかったものとしてみなして認定された方)のことです。指定疾病とは、「慢性気管支炎、「気管支ぜんそく」「ぜん息性気管支炎」「肺気腫」並びに「それらの続発症」のことをいいます。

工場地帯に近付くにつれて皆さんの体調に異変が生じました。みなさん口を押さえて咳込み、喉の粘膜がイガイガすると言いだされました。

体感ツアーはやむなく断念し宿に戻りました。工場地帯から何か放出されているのか、みんなで考えていく必要があるという共通認識を持ちました。

公害認定患者さんの体に異変を生じさせるような物質はいったいなんなのか?どこから放出されているのか・・・「北九州市は公害を克服した」こんな話をあちらこちらで聞きますが、「ひどかった時代よりましにまっただけ」であって「克服」などしていません。

北九州市にお住まいの方であればお分かりだと思いますが降下煤塵にお困りの方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか。私もその一人です。お洗濯ものを外に干せない、網戸が真っ黒、車が真っ黒・・・おかしいと思いませんか?健康に問題はないのでしょうか。

認定患者さんとご一緒に、これから、本当にきれいな空気を取り戻すために頑張って参りたいと思います。