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女性総合法律事務所ラレーヌビクトリア

言いたいことがいえない・・パートナーは自己愛性人格障がいである可能性があります

夫や恋人のことは好きだけど、一緒にいると会話ができない、圧迫感があり、なんか言いたいことがいえなくて、一緒に寝ていても動悸がして、離れている間は圧迫感を感じない、夫が退職してテレビに向かってずっと文句を言っている、少しでも帰りが遅いと夫や恋人が異常に怒る、ちょっと自分の意見を言っただけなのに夫や恋人が異常に怒る・・こんな経験はありませんか?

一概には言えませんが、このような場合、「愛し愛されている」のではなく「支配されている」のかもしれません。「支配」を「愛情」と勘違いしているのかもしれません。このような勘違いは、長期間気付かない傾向があります。夫婦、恋人関係は密室、閉鎖的な人間関係であり、維持したいという意識が強く働き、そこに経済的、精神的な依存関係が絡むと本当に気付かないのです。

優しい時もある、生活費は入れてくれている、女性の影も無い、でも、時々、「なんでこんなことでこんなに怒るの?」と感じたり、人が傷つく言葉を平気で吐いたり(あなたや第三者に向かって)、長年の関係を振り返ると、ふとした時に、「一緒にいても愛情を感じない」という感覚を覚えてしまう、ということがきっかけになることが多いようです。

パートナーは自己愛性人格障がいである可能性が高いです。

これは、モラルハラスメント加害者の特徴として挙げられる人格障がいの一つです。
幼少期の何らかのトラウマにより、ありのままの自分を愛せないため、弱そうな人には、「(自分を)怒らせたらどうなるか分からない」という不安を与えて支配します。些細なことであっても、否定的な言動に対しては異常なストレスを感じるため、最も身近なパートナー(配偶者・恋人)には、反抗させないようにコントロールしようとし、些細な反論にキレる、怒る、怒鳴る、ドアを物凄い勢いで閉める、無視する、出ていけと言う、本当に出て行く、本当に別れる、などのモラルハラスメント(相手の気持ちを踏みにじり不安を与える理不尽な態度)に走ります。

パートナーの顔色を伺い、言いたいことが言えず、感情がなくなり、久しく笑ってない、以前は朗らかで怒ることもなかった私が今はなぜか人間関係が断絶している人が多い・・と思った場合、一度パートナーとの人間関係を、冷静に振り返ってみてください。モラルハラスメント被害に遭っている可能性があるかもしれません。

分かっても、その後が大変です。共依存の関係にある場合は、傷つけられていることが分かっていても加害・被害の支配構造を受け入れられず、なかなか抜け出せません。支配されている間は経済的、精神的に楽な面も大いにあるからです。しかし人間の精神には限界があり、「言いたいことを言ってしまった」の状態がやがてやってきます。しかし、心身ともに疲れ切って病的な情緒不安定状態です。

そうなる前に、準備をして、相手から離れる(離婚・別れ)という選択肢も、人生の一つの選択肢です。
自分はモラハラ被害者なのか分からない、別れる際に相手が怒ってとんでもないことになりそうなのでどんな準備をしたらいいのか・・などモラルハラスメント被害関連でお困りのことがございましたら、お気軽に当事務所へご相談下さい。